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2018年 12月 20日 【連載企画!!】早稲田大学物語 第4話
そうです。見事勉強しなかったんですね。そんなこんなで、志望校決定の三者面談が学校で組まれました。
僕は勉強しないくせに、親族が皆優秀な学校に行っているという理由から、変なプライドが顔をのぞかせて、「成蹊高校と豊多摩高校を最後まで目指す!」なんてぬかしました。痛々しいこと、山の如し。
とはいえ、抑えの高校を考えないわけにはいきません。そこで先生から提案されたのが、杉並学院高等学校でした。理由は簡単で、僕の内申点でも、併願優遇制度を利用して受験でき、しかも、併願優遇制度を利用した際の合格率が100%だからでした。併願優遇制度なら、名前と受験番号を間違えなければ受かると言われていました。
結局は僕の母校になるわけですが、その当時の僕はちょっと嫌がりました。
模試を一度受けに行ったときにフォークソング部がうるさかったからという理由でした。勉強もしてないくせに、よくもまぁそんな贅沢を言えたものです。当然、背に腹は変えられず、受けることになりました。
何もせず、成蹊の受験日がやってきました。そして翌日は杉並学院の受験日と成蹊の発表日でした。
杉並学院の試験中は成蹊の結果が気になってずっとソワソワしてました。結果はもちろん落ちていました。
悔しいという気持ちすら湧かなかったです。まぁそうだろうなとしか思いませんでした。そんな僕の隣で合格した子が、親と喜んでいました。彼は嬉しさのあまりに泣いていました。隣でお母さんらしき方が「頑張ったもんねぇ…」と言い、涙ぐんでました。
それを見た僕は、正直情けなくて情けなくて仕方がなかったです。こいつが必死で勉強していたとき僕は寝ていた、ゲームをしていた、銀魂を見ていた、答えを写して、親に怒られないように必死に嘘をついていた。そんな自分が情けなくて、恥ずかしくて、初めて涙が出ました。
「二度とこんな情けない思いはするもんか。絶対に、今ここにいる全員より頭良くなって、いい大学入って、立派な大人になって、見返してやる。」この成蹊での決意が、僕が大学受験の際、死にものぐるいで勉強した最大の理由です。
正直な話、受験に落ちるまで、僕はどこかで「この人生という映画の主人公は僕なんだから、まぁどこかで主人公補正がかかって上手くいくんだろう。」くらいに思っていました。
けれど、落ちた時、それは間違いだと気付きました。「僕は確かに、この人生という映画の主人公かもしれない。けどハッピーエンドな映画ばかりじゃない。頑張らない奴には、ハッピーエンドなんて待っていない。そのまま腐っていくシナリオだってあるんだ。」と気づいたんです。
腐っていく主人公にならないためにも、そして、このままだと確実に自分は腐り、なりたくなかった人間になってしまうという一種の恐怖感から、僕は少しずつ勉強をするようになりました。
つづく